イベント:【第34回AIセミナー】「AIと「知識処理」、その応用」

知識グラフ、ネットワーク分析に関する産総研セミナーです。

airc.doorkeeper.jp

市瀬先生からが知識グラフの基礎、坂田先生からは具体例として学術論文分析について講演されます。2017年3月の「ネットワーク分析と言語処理の融合による大規模文献データからの技術の未来予測プラットフォームの研究開発」からの進捗も含めて楽しみです。

知識グラフの生成と利用

  • 市瀬 龍太郎 (国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系 准教授)
  • 概要: 近年、検索システムや質疑応答システムなどで、知的な回答を生成する際に、知識グラフが多く使われている。本講演では、知識グラフとは何か、知識グラフの生成手法、知識グラフを応用したシステムについて概観する。

AIによる学術ビックデータの処理とイノベーション経営への活用

  • 坂田 一郎 (東京大学工学系研究科 教授、総長特任補佐)
  • 概要: 今日、科学技術知識に関する情報が劇的に増加をしている。研究成果に加え、多様なアトリビュートが紐付いたそれら情報は、技術開発戦略の立案やイノベーション・マネジメントにおいて、高い有用性を持つ。近年特に、サイエンスリンケージの高まりや、複雑な社会課題の解決における学術知識への期待の高まりの中で、その重要性は増している。一方、出版される学術知識の量が人間や従来型組織の情報処理量を大きく超えたことから、知識の細分化や知識の埋没といった現象が生じ、そうした知識が本来、持っているポテンシャルを我々が活用出来ていない状況にある(“知識の海で溺れる現象”)。この問題を解決するには、人工知能技術を導入した技法群の開発やそのシステム化が欠かせないことから、米国のThe Star Metrics、Sematic Scholarを初めとして世界中でそのための開発競争が起こっている。本日は、機械学習やネットワーク解析等の手法とScopus等のデータベースを用いて、膨大な学術論文の内容の分類・体系化、成長領域の特定、有望・有力研究者や機関の抽出、萌芽的研究の予測等を自動で行うことを可能とした研究成果とそれらの一部を実装した「学術俯瞰・未来予測システム」を紹介する。